カナダの高校留学は州によっていろいろ違う
カナダの高校留学は、正直に言ってめちゃくちゃブリティッシュコロンビア州が人気です。私立になると、数が多いのでオンタリオ州も人気が高まりますが、公立は断然BC州人気な気がします。
理由としては、
・カナダの中でもっとも温暖な気候(日本とさほど変わらない感覚で過ごせるエリアが多い)
・きちんとやるべきことをやれば卒業資格は3年で取得可能な範囲の教育カリキュラム
・卒業にあたり州試験がない
・日本で高1、カナダで高2、高3と単位交換により2年で卒業できる可能性がある
・アジア人学生の受け入れに非常に慣れており対応が安心できる
・学区により日本人スタッフもいる
などなどが挙げられるかと思います。
公立の学校に日本人スタッフがいるのって結構すごいですよね。
さらに今年はコロナがあいまって
・コロナの感染度合いがカナダの中でも低い
という特徴も公私立ともに人気を押し上げている要因です。
ただし、このようにブリティッシュコロンビア州はかなり高校留学のしやすい州なので、それなりに日本人やアジア人が集まっているというのも否定できません。
ちなみに公立の場合、各教育委員会により留学プログラムの費用が決められているのですが、BC州の場合は近年では
27,000カナダドル~30,000カナダドル(1スクールイヤー=10か月あたり)
がレンジです。
これには、10か月分の学費、3食付きのホームステイ、医療保険、各種手配料、空港送迎、カスタディアン費用などなど学区によりいろいろ詰め込まれていますが、基本的には「これさえあれば大丈夫!」的なパッケージにされていることが多いので、あと必要なのは航空券や任意保険、ビザ申請費用、またエージェント費用などになってくることが多いです。
プログラム費用は都会に行くほど高くなる傾向がありますが、これはBC州だけでなくどの州も同様の傾向。都会ほど不動産価格が高いのでホームステイが高くなるという理由が一番です。
ほかの州の選択肢も
カナダはほかに高校留学を積極的に誘致している州として
・オンタリオ州
・アルバータ州
・マニトバ州
・ノバスコシア州
・ケベック州
などがあります。
それぞれ特徴があって、卒業資格の要件も違うので、当然ながら留学生にとっての卒業難易度は違ってきます。
卒業留学を目指している方は、ざっくりでも違いを知っておくのがいいと思います。とくに高校資格にあたる学年が3年の州もあれば、4年の州もあります。
ナデシコはカウンセリングでざっとこれらの州の概要や高校システムを合わせてお伝えしています。
BC州以外のこれらの州はまだ日本人留学生は少ないほうだと思いますが、アルバータ州は結構マーケティングをがんばっているので、そこそこ学生さんもいるようです。
高校留学のよくある条件リクエスト
たくさんの高校留学のお問い合わせやご相談を受けるのですが、8割くらいの方が「日本人が少ないところがいい」とリクエストされます。
ただ、いろいろな条件が魅力的なブリティッシュコロンビア州だと、まぁまぁ選択肢が狭い…!結構な田舎に行かないとしんどい。
みなさん考える傾向は同じで、それなりに便利な生活をしたいし、学生さんは放課後に自分で出かけられるような商業施設があってほしい。
それでいて過ごしやすい気候があって、留学生への対応もよくて…
となると、やはり集まるわけです。
私のよく聞く「こんな場所がいいな高校留学」リクエストはこんな感じ。
・日本人留学生はいない/少ないほうがいい
・ある程度の利便性(商業施設など)がほしい
・自分で街に出られる交通インフラがある
・留学生への対応がきちんとしている
・ホームステイを変更してくれる
・ESLで単位が取れる(=卒業しやすい)
・過ごしやすい気候
一番上のリクエストと、それよりも下の条件を合わせるのがとにかく至難の業です。
「過ごしやすい気候」を捨てられるなら
個人的には、気候を捨ててもらえるなら、マニトバ州はどうだろう?と思います。
もはや「飛行機は乗り換えしたくない」となると、一気にダメになりますが…!
マニトバ州は冬は厳しい寒さで、川が全面凍結してスケートを楽しむのが冬の風物詩です。
そういうカナダらしいところで寒さを楽しむことができるのであれば、そのほかの条件がマニトバ州は埋められるものが多いです。
マニトバ州はまだまだ日本人の留学人口はそう多くなく、州都であり、州内で一番の市街であるウィニペグの中の学区でも、1校あたり数名程度だそう。
BC州の州都のビクトリア学区なんて、明石家さんまさんのところのIMALUさん効果なのか、日本人が多すぎて在籍人数も教えてくれないという噂なのに…
なので「留学生が少ない」環境の中で、「それなりに便利な生活」を手に入れることができます。
また、卒業留学についても、マニトバ州は高校資格は中3~高3の4年ですが、日本の学校の単位を国語以外すべて移行できるようで、そのため高2からの留学も可能です。
学区によってはなんと高3からの留学でも卒業1年でできるよ(英語力が高ければ)、というところもあって驚き。英語力が高くても、BC州はそれはさすがにシステム上難しいのです。
実はBC州は19歳までに高校を卒業をしなければならないというルールがあり、成人は高校に通えないことになっています。
なので、卒業見込み時にこの年齢ルールに引っかかる場合はそもそもプログラムに入れないのですが、マニトバ州は入学時点で18歳未満であればよいようです。
卒業時の年齢をさほど気にしないところもメリットです。
マニトバ州は少しカリキュラムがおもしろく、数学は高校3年生まで必須、なぜか体育も高校3年生までずっと必須です。
理系学生を育てたい州の意向なのか、そういう点も州により異なりますね。
多くの州が1年8科目取得なのに対し、マニトバ州は10科目取得。1年留学の方もたくさんの科目を勉強できるという点では魅力的かもです。
一方、「留学生が少ないっていうと、対応はどうなの…?」とご心配もあるかと思いますが、比較的オープンに留学生を集めている学区ではきちんと対応してくれているので、大きな心配はないように思います。
とくに、セントジェームスアシニボイア学区には、なんと日本人のスタッフさんがいて、(2021年度末に退職されました)かなり細かに対応をしてくれています。
別の学区も、コロナ関係で心配があったときに連絡すると、すぐに個別の返事が来て対応をしてくれたり、チームがこじんまりとまとまっている印象があります。アットホーム感というか。
そしてプログラム費用が抑え目!なんと20,000カナダドル台前半の学区もあります。(2024年度現在)
と、いろいろな条件が結構そろっているので、検討の価値ありなのでは?と思います。
ただ、ウィニペグは人もたくさん集まる場所ですし、エリアによってはよろしくないところ(バンクーバーでいうチャイナタウン周辺のような)もあるので要注意です。
窃盗などの軽犯罪が中心になってはいますが、犯罪率がカナダの中でもやや高めなのがマニトバ州やサスカチュワン州です。
ウィニペグもセントラル~ノースのあたりはとくに気を付ける必要があります。
ナデシコ学生さんもマニトバでがんばっています!
2020年から、ナデシコでもマニトバのウィニペグの学校で頑張っている学生さんがいます。
彼女は「Aviation」という特別な科目を勉強したいと希望してこの学区にたどり着きました。
Aviationは航空学です。
エンジニアのほうを目指したいということですが、パイロット希望のかたも多いようです。
早速1年目から、Aviation10を取得していて、この前Zoomしたときには「楽しい」とおっしゃっていました。
希望のプログラムが勉強できていることに安心しています!
ホームステイもとても優しくていい感じとおっしゃっていました。
というわけで、もしマニトバ州の高校留学にご興味のある方はナデシコサイトでは2つの学区をご紹介しているので、よかったらチェックしてみてくださいね!
なんだか最近とっても高校留学のカウンセリングが多く、みなさんマニトバがノーマークなので、ぜひ!と思って書いてみました(‘ω’)ノ
次のブログは冒頭で書いた報告会のさらに報告でもしようかなと思います!
ではまた次回!!