「高校留学っていくらかかりますか?」や「短期留学の費用は?」といったダイレクトな問い合わせはとても多くあります。
当たり前なのですが、留学を行くプランを立てるにあたって、多くのみなさんがまず知りたいところが費用ですよね。現実的に実現可能なのか?それはまず予算立てから、というは当然です。
ということで、今回は留学費用について理解しやすいように、出来るだけシンプルにご説明しようと思います!今回はティーン=未成年の留学にフォーカスしました。
合計額の大方を占める学費・滞在費用
1年間の高校留学と語学学校での1か月の夏の短期留学の「平均的なカナダでのパターン例」での費用をまとめてみました。それぞれプログラム費用は2025年度費用です。後述しますが、こちらは学費や教材費用、滞在費(3食付き)、空港送迎などの費用であり、渡航費などは含まれていない、純粋な現地の就学と生活のための費用です。
期間 | 費用 | 含まれるもの | |
高校留学 ミッション学区 (公立高校/ホームステイ) |
1年(10ヵ月分) | $29,695
約342万 |
学費10か月/ 申請料/ ホームステイ費/ ホームステイ手配料/ 医療保険/ アクティビティ費用/ カスタディアンレター費用/ 空港出迎え費 |
サマーコース短期 ILAC (語学学校/ホームステイ) |
4週間 | $5,500
約63万 |
学費4週間/ 申請料/ ホームステイ費/ ホームステイ手配料/ / アクティビティ費用(一部食事つき)/ILAC CARE/ 交通カード$50分/ カスタディアンレター費用/ 空港送迎費/卒業証書 |
※カナダ$1=115円で計算。
高校の場合は(公立の場合)学区によって学費が変わり、田舎の州や学区の方が費用は比較的抑えられる傾向にあります。私立は学校により本当に様々ですが、公立よりもお安くなることは基本的にありません。公立の1.5倍ほどの費用からスタートです。
夏の短期留学もサマーコース・プログラムの内容により学校ごとに多少差があります。最近人気の寮のプログラムはもっと高額になります。逆に、ホームステイでサマーコースではない、授業だけのコースにするともう少し低価格を実現できます。サマーコース・サマープログラム・サマーキャンプと呼ばれる類のものは、授業のあとにアクティビティという学外へのお出かけや観光的なものが含まれており、そのコストもパッケージになっているため、通常のお勉強のみのプログラムよりもお高めになる傾向があります。
次に期間について、高校留学は長期休暇(7月8月の夏休み)の関係で実質10ヵ月分の費用になります。卒業留学で3年の就学を予定されている方も、長期休暇の際、現地に滞在していることも可能ではありますが、滞在費と航空券の費用が大体同じくらいになるため、帰国する方がほとんどです。また学年が上がると大学進学の準備のために帰国される方も多いです。
短期留学のサマーコースは2週間か4週間でお受けすることが多いのですが、4週間で計算してみました。費用は短期になるほど割高になっていくのが留学です。2週間の場合、このまったく半分になる、というわけではないのは要注意です。
それ以外にかかる費用
上記の2パターンはともに、航空券、任意留学保険や携帯代、お小遣い、そして私たちのような留学エージェントのサポート費用は含まれていません。上記以外にかかってくる費用は以下です。
・航空券…片道と往復、また経由便や直行便がありますが、往復直行では、最近は20万円台で取れたらラッキーくらいです。多くが30~35万円程度で、夏のピークシーズンの間際だと40万円台になることもあります。ZIPAIRなどのLCCを利用するとかなりお安くなりますが、いろいろとオプションをつける必要があったり、乗り換えの補償がない、欠航しやすいなどのデメリットもあるので、要検討ですね。
・ビザ申請費用…観光ビザだと1000円弱程度の申請料ですが、学生ビザ(高校留学)だと申請料が150ドル+指紋採取手数料83ドルかかり、さらに必要書類の後見人公証の公証役場手数料がかかります。エージェントにより戸籍謄本などの翻訳は外部で依頼するように言われる場合もあるので、その場合も翻訳費用がかかります。学生ビザはこれら合計でおよそ4~5万円です。
・任意留学保険…カナダ現地のもの、日本の保険会社のものと選ぶことができますが、基本的に高校の場合はカナダの教育機関のプログラムに強制で医療保険は付加されているので、加入は任意です。サマーの短期はプログラムについていないことが多い(上記のILACのプロフラムは付加されています)ので、自分で加入するか教育機関でオプションでお願いします。費用は補償内容によりピンキリですが、手厚い日系保険だと1か月2万円程度からが多い印象です。カナダの現地保険は1か月1万円弱程度で入れるものもあります。
・携帯代…私たちはカナダの携帯代理店のPhoneboxというところと提携しており、渡航前にSIMが届くようになっているので、カナダの空港に到着した瞬間からカナダの携帯通信が可能です。データ量により月35ドル程度~(2024年12月現在で50GBデータプラン~)です。そこまでお高くないので、日本のスマホ使用料と同等程度をスライド、という感覚でよいかなと思います。
・お小遣い…これはご家庭により本当にいろいろです。ただカナダは日本よりも物価がお高いので、交通費とは別に日本でお渡ししているお小遣いの1.5倍~2倍程度で見ていただくのが安心かと思います。未成年の高校留学の場合は「1.5倍くらいの少な目から初めて相談してご家庭で増やすなどの調整を」とお願いしています。短期はもっとお土産なども購入されるかなと思うので、多めになりそうですね。
そして、私たちのようなエージェントをご利用になる場合は、留学サポート費用がかかります。もちろん中にはサポートなしで留学される方もいらっしゃいますが、不安で留学生活が上手くいかないリスクもあるので、サポートを付けるのはやはり安心材料のひとつかなと思います。
英語を話せる親御様の場合、学区とのやり取りを自身でなさることも可能で、実際そういった方もいらっしゃいますが、やはりストレスの多い作業になるようです。。サポート内容においては留学会社によって違ってきますので、ご利用になる留学会社のサポート内容をよく確認することが大切ですね。
相場は期間によりこれも様々ですが、高校留学(1年)の場合は、現地オフィスサポートつきの場合は30万円以上、現地サポートなしの場合は10万円台からが多いかなと思っています。ナデシコは高校留学は4種類から選べるようになっていて、大体それくらいの価格設定です。大手エージェントさんだと、現地サポートつきで60万円とか90万円ほどかかるそうなので、ニーズに応じてよい内容のものを選んでいただけるとよいのかなと思います!
まとめ
・高校留学(ミッション学区)1年度10か月 ※任意留学保険なしの場合
プログラム費用342万円+航空券35万(直行1年オープン)+ビザ申請費用4万円+サポート費(ナデシコライトの場合)税込24.2万円
=約406万円~ + お小遣いと携帯代
※ナデシコライト…渡航前サポート+渡航後の日本オフィスからのサポート付きプラン
・サマー短期プログラム(ILACサマーパッケージ)4週間 ※任意留学保険なしの場合
プログラム費63万円+航空券35万円(ハイシーズン)+サポート費(ナデシコライトの場合)税込4.4万円
=約103万円~ + お小遣いと携帯代
これは一例です。これより安くなる場合もありますが、高くなる場合もあります。とくに上記はいずれもバンクーバー空港発着なので乗り継ぎ補償の心配がなく、LCCのZIPAIRが使えることを思うと、ここをLCCで抑えらえたら20万円くらい節約できる可能性もあると思います。(私は6月の出張で14万円くらいで往復取れました)が、夏のZIPAIRを取るのは本当に大変です。。
未成年だと乗り継ぎを失敗したときに補償がないことで混乱すると思うので、バンクーバー発着以外の行先だとZIPAIRは避けた方がよいかもしれません。以下の記事もチェックしてみてくださいね。
また、高校留学は航空券の数十万はおろか、州や行先を変えることでもっともっとお安くなることもあり、また卒業留学の場合は以下のブログでも紹介していますが、いくつか費用節約の考え方があります。こちらも興味のある方は読んでみてください。
あとは、とくに短期留学などは都道府県や市町村などの「地方自治体」や民間機関、ロータリークラブなどが奨学金を提供している場合もあるので(長期の高校留学でもあるようですが、数は多くなく金額が限定的であったり競争率が高いこともあるようです)、そのあたりをリサーチされてみるのもいいかもしれませんね。
昨今の円安と航空券高騰、さらには北米のインフレで、コロナ以降、高校留学は1年間で50~100万円ほど費用が高くなったと思います。サマープログラムなど短期プログラムに関してはさらに割高になり、2倍ほどの費用になりました。これは驚くべき値上がりです…もともと期間が短いわりに割高だったのに、もっと「費用対効果」というものを考えさせられるようになりました。
なお、夏に出かけるよりは冬や春に短期留学した方が航空券分を考えると少し割安です。高校留学は9月スタートと1月スタートがありますが、あまりこれは変わらないかなという印象です。
費用を少しでも抑えたい!という方は、ぜひZoomカウンセリングなどでも相談してください。
苦しい昨今ですが、工夫してみなさんが少しでも良い時間と経験を育めるようにと思います!