さて、今日は前回に語学学校での私の挫折を書いたのですが、そのときに少し触れたIELTSについて書こうかと思います。 日本で現在の英語力評価基準になっているTOEICのお話もあわせて。 英語のスコアリングテストの社会的な流れとして、留学などの入学審査にTOEFLがもっともよく利用されることに以前から変わりはありませんが、TOEICもとても有名なスコアリングテストです。 いつからでしょうね、TOEICがここまで有名になったのは…。昔は英検しかなかった気がしますが。
が、TOEICを勉強して、スコアを必死に上げようとしているのは、日本人と韓国人学生が中心であることを、海外へ出ると知ると思います。 日本・韓国の国内の社会で通用するのがTOEICだからですね。
しかし世界的にはTOEICの立場は徐々に弱くなっています。 たとえば、イギリスでは移住のための英語証明はTOEICでは申請できないことになりました。内部で不正があったからだそうですが。 カナダやオーストラリアの移民で必要になるのもTOIECではなくIELTSです。
なぜそういった流れになっているのでしょう? そのスコアリングシステムに答えがあるかもしれません。
まずはTOEIC。
これはみなさん、よくご存じかと思います。0~990のスコアでリスニングとリーディングの2つの英語能力を測定するものですね。 時間は休憩なしの120分、計200の設問にマーク形式(4択)で答えます。 初受験であまり勉強をしてない人は大体時間切れで最後の数問は適当に塗りつぶす、というアレです。 私だけでしょうかね。 大学の就活のときに、TOEICを資格の欄に記入できるのは500から、と聞いたことがありますが、現在はどうなんでしょう。 就職サイトなどを見ると、英語を使う職業として求められているのは730~と860~が多いようですね。 ちなみに有効期間はとくに決められていません。 ただ、スコア証明の発行を申請できるのは受験から2年間までとされているようです。
一方でIELTS。アイエルツ、と読みます。
IELTSというのは、TOEICと同じスコアリングのテストです。 ただ、TOEICとは大きく異なるタイプのテストです。 大きく違う点は、測れる英語能力の種類。リスニング、リーディングに加え、ライティングとスピーキングの4技能がテストされます。 それぞれの科目(スピーキング以外)で60分時間が与えられ、マーク式はひとつもありません。 すべて自分の字で記号も書いて答えます。
大きく異なるのはそれだけではなく、スコアリングシステムがもっとも違います。 すべての科目において、人が採点します。 リーディングやライティングでは特に、AがAじゃなから×!!みたいな厳しさがありません。 複数形のsがついていなくても、その場面にとって絶対的な間違いでなければ正解とされます。 細部まで受験者の正確な能力を見抜くテストだと言えます。
しかもスコアが出た後は異議申し立てもできるんですよー。すごいですよね。 結構上がることがあるみたいですよ。
スコアは1~9まで、0.5刻みで各科目に対して出されますが、その合計平均が「オーバーオール」として出されます。 ちなみに大学入学レベルは6.0もしくは6.5からというのが一般的です。 TOEICにすると730~860の間くらいでしょうかね。なんせ科目が2つしかないのでなんとも言えないですが。
IELTSは2つのモジュールから選択して受験します。 アカデミックモジュールと、ジェネラルモジュールの2つです。 アカデミックはより専門的な知識が求められるので、難易度が高く、大学入学の際に求められるのはこちらのモジュールです。 ジェネラルは一般的な設問が多くなるので、難易度はアカデミックよりも低く、移民(永住権取得)の英語テストで求められるのがこちらのモジュールとなります。
そんな感じでスコアリングシステムの違いから、TOEICとIELTSの世界的なニーズが変わってきているのではないかなーと思います。 ただ、受験料がIELTSはTOEICの約4倍もします…。 TOEICが5,725円に対して、IELTSは25,380円です。
失敗できないですね(笑)
まぁ、人が一つずつ採点するので仕方ないですがね…痛いですよね…。
私はこのIELTSを語学学校の最初の2ヶ月と少し、勉強していました。 最初はIELTSの存在自体も知らなかったのですが、難しいコースで基礎英語力も上がると聞いたので取ることにしました。
勉強し始めてから1週間の最初のバンドスコアはオーバーオール5.0とかだった気がします。校内摸試ですけどね。 私がその直前に日本で取ったTOEICのスコアは800なので、ポテンシャル勝負のノー勉強でいくとこんな感じの結果になるということでしょうか(´・ω・`) で、3ヶ月後くらいには6.5が取れるようになり、卒業時には7.0が出ました。
ちなみに帰国してからTOEICを受けていないので、今どれくらいなのかは分かりませんが、確実に800以上はあるとふんでいます。 なぜならIELTSトレーニング後、モーレツにリーディングは早くなったからです。 ただ耳は相変わらずモーレツに悪いので意外にスコア伸びないかもしれないですね。
バンクーバーの語学学校、大手であればまだTOEICのコースを持っているところはありますし、TOEIC専門学校もあります。 ただ、IELTSコースを取れる学校のほうが多く、選択肢はIELTSを勉強するほうが広いかと思います。
どうしてもTOEICのスコアを日本での就職のために取りたい!!という場合は、絶対にTOEICコースで勉強することをおすすめしますが、 ライティングやスピーキングの技能も上げながら、総合力をつけたい。尚且つ、公的スコアも欲しいという場合はIELTSをおすすめします。 IELTSのスコアが上がればTOEICも間違いなく上がっていると思います。
と、お気づきかもしれませんが、私はIELTSびいきなんです(・ω・) TOEICには休憩もないし、機械だし、非情な感じがしてしまうようになりました。IELTSを勉強してからは…。 でも日本では、外資や貿易関係、英語教育関係、大企業以外はIELTSを認識してくれないのが現状です。 やっぱり最後はTOEICに換算、なんですよねー。 IELTSももうちょっと流行ってくれないかなー勉強も楽しいんですよ。リーディングの長文なんかも分野が多岐にわたっていて、知的好奇心もくすぐられるんですよ。
でも先日行った本屋の英語学習コーナー、TOEIC本は100冊くらいあったのにIELTSの本は1冊しかありませんでした。 ドンマイ、IELTS、私はきみの味方だよ。
今日は興味ない人にはつまんない記事ですね! 留学を考えている方は小耳にはさんでおいてもいいかもしれません~