Yukikoです。
今日のブログはゆるトーク。
ブログのネタに困っていた今日この頃でしたが、ちょうどタイムリーにカナダのほうから「これをネタにしてくれ!!」とやってきました。
カナダにいたころにルームシェアしていた、ルームメイトのおじさんからメッセージが来ました。
「げんき?」と
おじさんと暮らした経緯
私は1年目はワーホリで滞在していて、その時は普通のルームシェアしていました。
最初はホームステイで、その間にシェアを探すという定番な感じで、じっくり探したので普通に普通の(語彙)シェアでした。
日本人の女の子シェアメイト(後期には男性も入ってきた)で、平和な環境。
でもバスルームを2~3時間、占領するし、毎晩ごま油を使う人だった。不満がないといえばないわけでもないような、でもセキュリティ的には最強だったと思います。
まぁそれはいいとして、2年目は攻めました。
カナダ人のおじさんとルームシェアしたのですね。どうしてもネイティブがよかった!!英語の鬼だったのです、2年目は。
えっ…て感じですが、日本人女性からきちんと引き継ぎ「変な人じゃないよ~!」と言われたのもあり、半信半疑で入居。
2回目ともなると、友達もいるし、変な人だったらとりあえず友達の家に避難しようと考えて、入居しました。
写真暗すぎて見えないですね。
ダウンタウンにある守衛付き、プール、サウナ、勉強ルーム、ジムつきの高級コンドで、高級住宅街のイエールタウンにあるのにそこそこ安かったのです。まぁ部屋はソラリウムと呼ばれるカーテンのみで仕切られたテラスみたいなところでしたけど(笑)。
私のお部屋。
ベランダから、コンドミニアムのプールが見えました。
友達と松はしこたまこのプールで遊びました。
「おじさんに交渉すればもっと安くしてくれるかも」と前の入居者のお姉さんが言っていたので、私は一晩目からいきなり交渉した覚えがあります。図々しい。(でも快諾で100ドルオフしてくれた)
どんなおじさんだろう、と思ってドキドキして家にいたら、当時は39とか40歳くらいだったのですが、ものすごいイケメンでした。背も高いし俳優みたいな。
ただ私のイメージでは「イケメンは女性に手が早い」イメージだったので、あまり喜ぶ感じではなかった。
でも生理的にきつい、とかでもなくてほっとした。
その後、いろいろなところで話を聞いていると、私のようにおじさんとシェアしている人はそう少なくもなく(決して多くもない)、20代後半から30代の女性ではよくある感じでした。
おじさんとの日々
そのおじさんから、今でもメッセージがくるのは、かなりうれしいです。
おじさんはエアカナダに勤めていて、サウンドエンジニアだと言っていました。本当は音楽の仕事をしたい、と言っていて、いつも夢を語るのです。
おじさんはエアカナダでの仕事にストレスを感じているようでしたが、一方でエアカナダというしっかりとした仕事を持っていることを誇りにも思っているようでした。
おじさんは料理が好きで、よくスープを大量に作っていました。いつも「自由に食べていいよ」と言ってくれたり、勉強しているときにスムージーを作ってくれたり、普通にめちゃくちゃ優しかった。
私の持ち込んだウェイパー(中華味の調味料)に感動していて、よくウェイパーを拝借されたけれど、いつもタダでスープを飲ませてくれるので文句もなかったです。
映画をリビングで見る時も誘ってくれたし、日本の映画の話もしてくれたり、説明もしてくれました。英語のわからないところも教えてくれました。
ときにはベランダで一緒にビールを飲みながら、夢を語ったり社会問題を論じたりもしました。
事実、おじさんの大人な目線からカナダを改めて学んだところも大きかったです。
(日本人が勤勉なのは、国にカナダのような天然資源がない資源の貧しい国だからだ、カナダは豊かな天然資源のおかげで怠慢になっているとも言える、とか。)
おじさんの問題
おじさんはアルコール依存症でした。
果たして本人に自覚があるかわからないけど、私が冷蔵庫にビールを入れておくと必ず「飲んじゃった、ごめんね」と翌朝、謝罪のメモがあるのです。
私はそういうのをあまり気にしないタイプだったし、私が仮に勝手に飲んでも怒らない人だったので、アルコール依存症なんだなーと思って眺めていました。
アルコール依存症でも、アルコールを飲んで著しく暴力的になるとかではなかったです。
ただ、夜中にベランダですごい歌う。
しかもめちゃくちゃ音痴。
私は耳栓を買い、そういう病気があることに心底同情しました。
一度だけ、寝ていたらへべれけに酔っぱらったおじさんが部屋に入って絡んできて面倒でした。
もちろん何もされていませんが。翌日なんか告白された中学生みたいな感じの気持ちになって気まずかった。
そのほかに怖い思い(その時もさほど怖くはなかったけど)をした記憶はありません。
おじさんとの生活は私の人生の中で特別な時間だった
入居から帰国まで1年、きっちり私はそこに住みました。
困ることもあったけれど、おじさんは基本いつも私の自由を尊重してくれました。
一度、トイレが中身ごとキッチンのほうまで逆流してしまうことがあって、私は死ぬほど恥ずかしかったけれど、一人でどうにかできるとも思えず、夜勤明けのおじさんを起こして対処してもらいました。
「恥ずかしい、死にそう、本当にごめんなさい」と何度も謝って、私は本当に死にそうでした。
うん、おじさんにかけられた迷惑よりこのほうが私には堪えた。
でもおじさんは「大丈夫、恥ずかしくない。仕方ない、大丈夫だから。」と眠い中起こしたのに、怒らずに、また文句ひとつ言わずに一緒に汚い水を拭き掃除してくれました。
しかも何も弁償しろとか言われなかった。
懐の深い人なのだと思います。でも心はそんなに強くないのかな。
人を認めることはできるけれど、誘惑には弱い、カナダ人らしい人だと思いました。
おじさんのメッセージ
おじさんは、ときどき忘れたころにメッセージしてきます。
多くのルームメイトがいたと思いますが、覚えていてくれているのはうれしいですね。
今日は
「もう46歳なんだけど、エアカナダで23年働いているよ。人生の半分だよ」
「そろそろ変化のときかな」
と言っていました。
「どう変化するの?」と聞くと、「ミュージシャンかアーティストになるんだ」と言っていました。
おじさんは今も夢を追っている。
いいよね、本当カナダ人っぽくて素敵。
「安定した生活を失うかもしれないのは怖い」と言っていて、「私も6年前にこの仕事を始めて、どうなるかわからんかったけど、なんとか生き延びてるよ。おじさんも大丈夫だよ」と無責任なことを言いました。
おじさんは、いつも愛にあふれたメモを何かあるごとにテーブルに置いて行ってくれていて、おもしろい絵やレタリングが丁寧に施されていました。私は捨てられなくて、帰国しても持ち帰りました。
酔っぱらって描いたことは承知だけれども、それを見ていつも温かい気持ちになっていたからです。
おじさんに「よくわからないけどおじさんのアートのセンス好きだよ、よく残してくれたメモみたいな」と伝えました。
気が良くなったのか、新しいタトゥーを見せてくれて、まぁがんばってと言って終わりました。
何気ないやり取りであり、そもそもたった1年の関係ではありましたが、今まで6年後も続く縁になったことは間違いありません。1年目の日本人ルームメイトとはそんなこと決してなかったのに。
いろいろなことを考えさせてくれた人でした。
今も、ときどき変わった人とか、困った人との出会いはあるけれど、あきらめずにコミュニケーションをすれば何とかなるのか、と教えてくれた人でもありました。
ネイティブなるものの現実を知ったのも彼のおかげかもしれません。
と、ネタがなかったので、ちょうどいい機会に昔話でした。
決して若い女性に「おじさんとルームシェアをする」ということをおすすめしているわけではありませんので、くれぐれも誤解なきように…!!!
このおじさんとのルームシェアも、正直、相性があると思います。
もしおじさんとのルームシェアをする際には、重々気を付けてください。危ないおじさんももちろんいます。
ではまた次回~(‘ω’)ノ