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カナダの高校の授業をちょっと体験:Physics 11編

こんにちは〜。今回もKです。(編集はYukikoです。)

前回予告した通り、今回の記事は、カナダの高校の授業をちょっと体験:Physics 11編です。
ブリティッシュコロンビア州の高校を卒業するにはscience 10(4単位)とscience 11 or 12(4単位)の教科(高校2年生か3年生レベルの理系科目)を一つ履修する必要があります。詳細はこちら。(英語です)

卒業要件を満たす目的だけだと、多くの日本人留学生はEarth Science11を履修する方が多いように思われます。ただ、卒業後に向けた入試やカナダの理系大学に進学を考えている場合はPhysics 11を履修する方が多いように思います。実際、慶應大学に合格した先輩はPhysics 11のみならず、Physics 12も履修していました。

今回の記事は、物理に興味がある方も理系科目が大っ嫌いな方も、英語学習でも読んでいただける内容になっていると思います。それでは、参りましょう。

Accuracy とPrecisionの違いは?

まずは、日本語で見てみましょう。

Accuracy:正確さ、精度(参照:英辞郎
Precision:正確さ、精度(参照:英辞郎

同じじゃん。でも実際は大きく意味が違うんです。
次は、英語で見てみましょう。

Accuracy:”how close a measurement is to the true or accepted value”(参照:ハワイ大学)
測定値が真の値または許容値にどれだけ近いか
Precision:”how close measurements of the same item are to each other” (参照:ハワイ大学)
同じ項目の測定値がどれだけ近いか

違うのがわかったけど、何言ってるか全然わかんないですよね。

ひとまず頭の片隅に置いて欲しいことは、

Accuracyは、値が許容できる値に近い
Precisionは、それぞれの値が近い

です。これを踏まえて、以下の画像を使って理解してみましょう。

 

 

SF Fig. 1.5. Dartboards showing different accuracy and precision scenarios. Image copyright and source Image by Byron Inouye ハワイ大学より抜粋

Aはダーツが的の中心(許容値)に近くないからAccurateではなく、それぞれのダーツが近くないからPreciseでもないです。

Bは的の中心から遠いためAccurateではないが、それぞれのダーツが近いためPreciseである。

CはAccurateでもPreciseでもないと思いきや、、、それぞれのダーツが離れているためPrecise ではないが、的の中心からそれぞれのダーツが同じ距離離れている(全てのダーツが白い部分にあり、全てのダーツが許容値に近い)ためAccurateなんです。

Dはダーツの中心にあるためAccurateで、それぞれのダーツが近いためPreciseです。

これを踏まえてもう一度、それぞれの英語の定義を見てみましょう。

Accuracy:”how close a measurement is to the true or accepted value”(参照:ハワイ大学)
測定値が真の値または許容値にどれだけ近いか
Precision:”how close measurements of the same item are to each other” (参照:ハワイ大学)
同じ項目の測定値がどれだけ近いか

AccuracyとPrecision の違いがわかっていただけたのではないでしょうか?

カナダの高校でPhysics11を履修されると、ほぼこのまんまの説明が英語でされます。そして、この内容はほぼ確実にテストで出題されます。特に画像のCのような紛らわしいものが問われることが多い。

物理って言ったのに、全く数字を扱わず、説明だけの授業が理系科目にもあります。定義をただ丸暗記するよりも図をイメージすることで理解が深まるし、英単語の違いも一緒に学ぶことができます。

AIや自動翻訳を使わず「英語を自分が学ぶ」意義

前回の記事『時代の変化と言語:カナダで英語を学ぶ意義』で書いた通り、生成AIが発達に伴い、カナダで英語を学ぶ意義に疑問を持つ方も一定数いらっしゃると思います。ただ、日本語の定義をただ丸暗記して英文を読めるようになっても、いざ実際にコミュニケーションを取ろうとして通じないことはよくあります。

高校生のうちから学校の授業での学びを通じて、カナダの現地の英語に触れることで認識の違いを修正しつつ、スムーズなコミュニケーションを図ることができるようになるということを考えると留学の意味はあるといえるのではないでしょうか?

カナダの高校の授業をちょっと体験はいかがでしたか?好評であれば、シリーズ化されるかも!?
それでは、また次回の記事で〜。

引用文献:ハワイ大学、「Practices of Science: Precision vs. Accuracy」https://manoa.hawaii.edu/exploringourfluidearth/physical/world-ocean/map-distortion/practices-science-precision-vs-accuracy