こんにちは!Yukikoです。
今日はあの「失敗」3部作(なんてネーミング…)の最終章です。
第1回:【本人が執筆!】大学留学で失敗した人間の末路…「帰国後にどのように動いたか」のまとめ
第2回:【本人が執筆!】 カナダ大学留学が失敗する瞬間…「失敗するまでの経緯・失敗の状況」のまとめ
それぞれまだの方はぜひ読んでみてくださいね。
今回は、第1回でお話した通り、こちらの学生さんは現在日本の短大に入学して学び直しているのですが、その短大からの四大への編入の可能性や方法についてです。それでは以下、寄稿部分をどうぞ!
まず最初に
今回のテーマは、日本での短大から4年制大学への編入についてです。
留学サポートエージェントのブログなのに、日本の短大から4年制大学への編入の説明って、、、需要は高くないかもしれないけど、、、こちらの記事も読んでいただけると本稿の趣旨を理解していただけるかと思われます。
リスクを理解した上での留学という挑戦することで、納得のいく人生を切り開いてください!
さて今日の記事のメインに入る前に、少しこちらの私の経歴を事前情報として目を通してもらったほうが分かりやすいかもしれません。
私の簡単な経歴
日本の高校に進学
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1年の2学期から不登校&引きこもり
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ナデシコ留学を通じてカナダの高校にGrade11として編入
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2年でなんとか卒業後、カナダの4年制大学にそのまま進学
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1年の後期から新型コロナウイルス感染拡大、オンライン授業に励む
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2年の前期期末試験直前に体調を崩し、帰国
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1年半ほど引きこもり(よく言えば療養 笑)
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日本の高校卒業程度認定試験を受験し、合格
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合格から1ヶ月後に共通テスト(センター試験)を受験
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短大入学
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短大2年←今ここ
4年制大学(四大)の編入制度
4年制大学への編入学には、大きく分けて3種類あります。
1つ目は、指定校推薦です。私立の4年制大学への編入学において用いられる方法です。短大が連携している私立の4年制大学しか、この制度の利用ができません。各短大の進学実績を確認したり、短大に聞いてみるのも良いかもしれません。
ちなみに、私が現在在籍している短大は、
関西大学総合情報学部
南山大学総合政策学部・国際教養学部
などへの指定校推薦枠を有しています。
ただ、この指定校推薦を利用するには、「短大に在籍している学部で上位10%の成績を有する」などのそれぞれ細かい条件があり、たとえ成績が良くても短大の教授陣が推薦できないと判断されれば、受験する権利を得ることができません。
また、指定校推薦で受験し、合格したとしても、2年生への編入としている入学という条件付きの指定校推薦枠の場合もあります。なので、短大2年+大学3年=計5年の学生生活を送ることになります。
指定校推薦と聞くと確実に編入学できる良い制度と思われがちですが、短大での学生生活が極めて重要です。
2つ目は、一般推薦です。
これは、国公立大学も募集がある制度です。指定校推薦に似ていますが、短大から指定校推薦のようにほぼ確実に入学を約束された入試制度ではありません。
大学や学部にもよりますが、TOEIC Listening&Reading Testのスコアの提出が求められることがあります。
私が受験した大学の場合、TOEIC Listening&Reading Testのスコア、短大での成績、履歴書(学歴を主に記載)、志望理由書(400字の原稿用紙4枚に手書きで記載)を提出した上で、面接して合否が決まるという入試スタイルでした。
募集定員は5人で、受験者数が15人くらい
おおよそ3倍の倍率でした。(年によって異なります)私のライバルは、他の短大生や高専生でした。高専って5年間の高等教育で短大卒扱いだそうです。
面接では、志望理由や短大で学んでいること、自己PR等を3人の面接官(大学の教授陣)から聞かれました。グループ面接ではなく、私と3人の面接官という面接でした。
自分が話している内容と面接官(教授)の専門が一致した場合、その内容について詳しく説明してくださいと聞かれることもあります。4年制大学への編入で専門性を身につける意志があるのかを問われているように感じました。
また、私はカナダの大学に一度入学していることもあり、どうやって入学したか(SATの受験の有無)やなんで辞めたのかについて問われました。
私の場合、高校時代にAP Calculusを受験し、評価が5であったことや高校時代や大学時代にボランティア活動をしていたこと、失敗はしたけど大学でも真面目に勉学に励んでいたことなどをアピールしたことで、あまりネガティブに捉えられた感じはありませんでした
コロナ禍ということもあったり、私が在籍していたカナダの大学のことを知っている教授がいたのも要因だったのかもしれません。
ただ、留学した人ではなく、留学生活の中で意志を持って行動することでたとえ失敗したとしても、次につながる可能性があると感じました。攻撃は最大の防御みたいな、、、
ちなみに4年制大学側がTOEICのスコア提出を課さない場合、英語の筆記試験が行われたり、小論文の筆記試験が行われるケースもあるそうです。
受験の時期も様々で、早いところだと、短大2年次の5月に願書提出、6月に受験。遅いところだと、短大2年次11月に願書提出、12月に受験。中には夏休み期間中に行われる場合もあります。
一般推薦の入試制度を持つ大学は、中堅国立大学に多いように思われます。年によっては、一般推薦入試が行われない場合や、最悪、一般推薦入試制度の改変・廃止がある場合もあります。詳しくは、志望する4年制大学側の募集要項を確認するか、大学にお問合せいただくのが一番と思います。
3つ目は、一般入試です。
これは上述した2つとは異なり、短大側の推薦を必要とせず、4年制大学側の募集要項を満たせば、受験が可能な入試制度です。入試では、面接、筆記試験(小論文、英語)が行われるところが多いように思われます。
大学によっては、TOEICのスコアを英語の筆記試験の代わりにするところもあるようです。
どんな大学のどの学部の募集要項を見ても英語が確実に含まれているように感じます。英語があると留学経験者は有利に働くと思われがちですが、英文和訳が問われると不利に働く場合があります。留学で英語の感覚を培っても、試験では単語帳に載っているような形で和訳が求められるからです。私は、短大1年次に英語の筆記試験勉強をしていたのですが、和訳が荒いと言われることが多かったです。意訳ではなく、直訳が求められるように感じました。
この制度は、短大生や高専生だけではなく、4年制の大学生が受験する可能性がある入試制度です。
受験に失敗して今の4年制大学に入学したけど、諦めきれない学生が受験したり、学びたい学問が変わった学生が受験したり、様々な生徒が受験するため、倍率が高くなる傾向にあります。募集人数は、5人から10人であることが多く、倍率は10倍超えることも多々あるのが現状です。
短大や高専生は毎年一定数編入する生徒がいて、学校側も実績になるため、支援する傾向にありますが、4年制大学に在籍する生徒は、編入専門予備校に通う場合がほとんどのようです。
ECC編入学院といった編入学専門予備校でも大学の編入学入試制度に合わせた対策が行われるようです。
京都大学や名古屋大学といった一流大学も編入学の入試制度があります。
学歴を高くするために受験するというより、この大学でこの教授から学びたいということを編入学の志望理由書に書くことがほとんどで、そのためには、短大での2年間もしくは4年制大学での2年間、知識を深め、専門性を高める自己研鑽の必要性があると思われます。
以上が、4年制大学への編入学制度の説明でした。
4年制大学の編入はおすすめか?
正直、オススメはしません。理由は3つあります。
一つ目は、単位が全て移行されるとは限らないから。
短大で80単位以上取得できていても、4年制大学側が全て書き換えてくれるとは限りません。4年制大学の卒業要件単位数は、大体124単位。そのうち半分以上の60単位以上を4年制大学で取得するように求められる場合が多いです。
編入学後に4年制大学への最大の目的である学びを深めてほしいという意図があるように思われます。その結果4年間の大学生活で、124単位以上の多くの科目を履修することになります。
二つ目は、日本の就職活動が3年次から始まるからです。多くの大学生は3年次にインターンの経験を経て、就職面接に挑むと思われます。卒業要件の単位数の取得と同時に就職活動を行うのは、大変だと容易に想像できます。
また、近年、日本の就職活動は早まる傾向にあって、中には、1年生や2年生の時点で内定が出ている学生も存在します。そんな中、勉強もしなきゃ、就活もしなきゃ、というのは、余程の覚悟がないと厳しいでしょう。
三つ目は、人間関係です。
2年間の大学生活である程度出来上がった人間関係の中に入っていきたいですか?最初は友達を作るのに苦労するのではと思います。
以上が編入学をオススメしない理由です。
日本にいてもあまり知られていない短大への編入制度…留学サポートサービスを提供する企業のブログには、ふさわしくない記事No.1でしょう…笑
でも、留学を失敗したとしても、その先の道があるということを知ってもらうために書きました。留学でなくても、日本で学生生活をしていてもつまずくことや失敗することは多々あると思います。
たとえ、失敗しても、失敗で終わらせるのではなく、次につなげることができると知っていただけると幸いです。
最後に
高校留学が失敗するってどういうこと?で、ナデシコ留学の代表である新美さんが、
『高校留学に踏み出すことは勇気がいることであり、気を付けるべきこと、乗り越えるべき壁、難しい時間は多くありますが、結局失敗という概念は、「どうなるかわからない恐怖」が生み出したもの以外なにものでもありません。思ったようにはいかなくて、帰国することになったかもしれませんが、そのあとどうするべきか、どうなるのかを知っていれば、少しは恐怖はなくなって、失敗というもの自体が消えるかもしれません。』
と書かれたように、失敗後の選択肢も頭の中に入れることで不安を解消することができるかもしれません。
そして、選択肢の確認をしつつ、私の実体験をぜひ参考に、挑戦しないことに対する後悔と失敗するリスクを天秤にかけて自分の今できる最善の選択をしてもらえたらと思います。
以上3回にわたって執筆した、留学を途中で終えて帰国した自分からのメッセージも含めた記事でした。読んでくださったかた、ありがとうございました。