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【本人が執筆!】 カナダ大学留学が失敗する瞬間

こんにちは!Yukikoです。
今日は以前の「留学の失敗」についての記事【本人が執筆!】大学留学で失敗した人間の末路の続編です。こちらのシリーズは3部作になっていて、今日のものは2部。今日の内容は前回の「失敗のその後」にフォーカスしたものと違い、「失敗する瞬間」にフォーカスしたものなので、少しヘビーかもしれませんが、個人的にはなかなかネットでお目にかかれるようなものではないと思っています。
ネットには成功エピソードしか出てこないですからね。では早速いきましょう!

なぜカナダの大学へ進学したのか?

留学が失敗した人間の経験談です。以前書いた、【本人が執筆!】大学留学で失敗した人間の末路も読んでいただけると幸いです。
高校留学は失敗せず、なんとか卒業しましたが、大学で大きく失敗。今回は、その経緯・内容を書いていきます。
そもそもなぜカナダの大学(理系)へ進学したのか?ですが、遡ること、カナダの高校にgrade11編入時、元々、理系科目は大の苦手でカナダの高校でも履修しないと思っていたけど、当時BC州の高校では、Science10やGrade11の理系科目1つが卒業要件に含まれていて、取らざるを得ませんでした。
Science10は生物、物理、化学、地学を網羅するんだけど、当時英語がさっぱりわからず、電子辞書と格闘しながら授業を受けてたら、なんと、まさか、ハマってしまった。
できないと思っていた理系科目が段々とできるようになり、面白くなっていったんです。
当時のphysics11の担当していた先生は、大学生時代に日本でいうところのでんじろう先生の科学実験をBC州の各地でやっていたのもあって、実験がとにかく面白い。
ゆで卵を家から持ってこさせて、輪ゴムとくっつけて、どのくらいの高さから落とせば、卵は割れないのかを検証する実験とか。
※輪ゴムの弾力性に関する真面目な実験です。卵の重さや輪ゴムの弾性を測って、自分達で高さを計算します。お遊びでは全くありません。
実験結果も成績に含まれて(自分達で重さや弾性を測って計算するため)少し怖さもあったけど、面白かった。
そんなこんなで、カナダの理系の大学への出願要件であったPhysics12、Chemistry12、Pre-calculus12を全て履修しちゃいました。数学に関しては、AP calculus(大学1年レベルの数学)まで取る始末。面白いでどんどん進んで行きました←若さって恐ろしい…
ただ、カナダの大学に進学したのは、科学が単に面白いって感じたからではなくて、ボランティア経験があったから、カナダの大学へ進学を決めました。
当時、私がしていたボランティアは、いわゆる学童保育。このボランティア意外と良くて、口語の英語力が伸びたように思います。
また、鬼ごっこってitっていうの?!みたいな驚きがあったり(調べてみると、鬼ごっこはtagで、鬼がitみたいだけど、Who wants to play it? とか I’m it っていう使われ方をしてました)、もしかして映画のitって鬼ってことなのかなって繋がったり、思ってもいない発見や学びがあるのがボランティアでした。
話を戻しまして、
当時、私がボランティアをしていた団体の代表は地元の大学の教授で、保護者に向けて感情制御知識(Emotional Literacy)のワークショップを開催している間、私は保護者の子と遊ぶボランティアをしていました。プログラムがエモーショナルリテラシーってこともあって、喜怒哀楽の絵を描いて工作したり、パペットショーを作るみたいなこともしてました。日本と違って、学年関係なく遊ぶのが特徴的だったように思います。
ある日、鬼ごっこをしていた時、低学年の子が鬼になって、高学年の子を捕まえられない状態が長く続きました。
私や他のボランティアが気づいたときは、わざと遅く走って鬼になっていたのですが、そのときはなかなか気づかなかったんです。それで、低学年の子が感情を抑えきれず、怒り狂ったんです。
手がつけられなくなったため、ワークショップ中の保護者を呼ぶも怒り続けたまま。
ワークショップがエモーショナルリテラシーということもあり、ワークショップの主催者である教授は、保護者に専門家への受診を勧めました。もし、何か見つかってレッテルが貼られたり、いじめの不安があったらどうしよう、そんな不安もあったようですが、その子のために受診。ADHDや不安障害と診断され、学校で専門家からのサポートが受けられるようになりました。
その時、科学が好きになっていたことも重なり、科学的な知見から対応できないのかなと思い、行動神経科学(Behavioral Neuroscience)を学べる大学を探すことになりました。
調べてみたら、カナダの大学で学べることがわかり、進学を決意しました。
ちなみに、ワークショップを開催していた教授は、神経科学で博士号を取得していて、自分が神経科学に興味があると話をすると、おすすめの本を紹介してくれたことも影響していると思います。

カナダの大学に入学して

カナダの大学では、前期5教科、後期5教科履修してそれを4年間積み重ねて卒業するのが理想とされています。(各期の上限履修教科は6教科)
ただ、理学部や工学部の場合、1教科の負荷が大きく、1週間に3時間の授業、3時間の実験、1時間の小テストのクラスが1つの教科として詰まっていて、やらなければならないことがとにかく多い。
そのため、1教科減らして4教科ずつを5年間積み重ねて卒業するのが定番となっていました。
1年生の時は、5教科ずつ履修し、大変でしたが、Course union (先輩が試験前に問題作成してその解法を教えてくれる大学公認のサークルみたいなもの)やTeaching assistant、教授のオフィスアワーとフル活用し、なんとか乗り切っていました。
新型コロナウイルスが拡大したのは、1年の後期期末試験の2、3週間前。授業が全てオンラインに切り替わり、期末試験もオンライン開催になりました。
戸惑いつつも、単位をなんとか取得し、私は夏休み期間も開講される科目を履修して卒業に必要な単位をなるべく早く取得できるように勉強に励んでいました。最初は戸惑いながらも、オンラインでの講義や実験になんとかついていき、単位取得することができていました。

留学が失敗する瞬間

オンラインの授業でもなんとかなるかもと思っていた矢先、大学2年の前期、第1週目から猛スピードの授業が始まりました。教授陣は、夏休み期間にオンライン授業の準備を万全にしてきていました。手探り感が全くなかった。
コロナ前の1年生前期では、第1週目から第3週目はホームカミング(イベント満載のお祭り騒ぎ)が開催され、授業に出席しない生徒もチラホラいるような感じでした。
第1週目から真面目に授業を受けていれば、大丈夫という感覚があったので、授業の勢いに圧倒されていました。コロナ前は、Course union やTeaching assistant、教授のオフィスアワーをフル活用していたものの、オンライン上で上手に活用できなくなって、だんだん自分が授業内容を理解できていないと分かるようになり、理解できないから勉強する→焦りから睡眠が取れなくなる…という悪循環が繰り返され、最終的には、字が読めなくなるくらい精神的に追い詰められていきました。
1文読んだらその前の文章の内容がわからなくなる感じ、、、
絶望しました。どう動いても良くならない現状に。
周りの同級生も同じ状況下でなんとかこなしているのになんで自分はできないんだろうと自責していたことも要因だったと思います。
今思い返せば、精神的な不安定が身体に出ていたと思っていて、コロナ前の1年生の時、帯状疱疹にかかったり(英語ではHerpes Zosterっていうらしい。日本でもテレビCMでたまにやっている50歳になったら帯状疱疹ワクチンをっていうやつ、50歳以上になったらかかりやすくなるのに19歳でなりました笑)、食生活の乱れもありました。
具体的には、ストレスから1.5Lのアイスクリームを一回で食べていたり、普段の行動とは異なる行動があったように思います。
それは、周りにとって些細な変化で、それを周りが気づいてケアをする必要があるかと言われると、難しい判断だと思う。留学生活をする上で多少たりともストレスはつきもので、そのストレスが成長を促すこともあると思います。
元々、私は2年間でカナダの高校の卒業は難しいっていわれていたし、大学なんてもってのほかで、新美さんは学区のカウンセラーから「大学進学の展望、無理しすぎ」の警告を受け取るぐらい私はヤバい生徒だったそうです。(←警告までではなかったけど、結構タフですよというような内容だった:新美より)
そんな人間が挑戦できたのは、若くて無知だったからだと今は思う。留学での挑戦を今もう一度やれって言われても絶対できないし、他の人が真似できるかと言われると絶対無理と言い切れるくらいやりきってた。
それくらいの挑戦をする覚悟と行動力があれば、失敗が俗世間で言う「失敗」と同義語にならないのではないかと思います。
と、本稿では、長々と本題に入る前に高校での経験や大学へ入学を決意する経緯を書きました。背景を知った上で失敗を見ると、「失敗」の印象は少し変わるのではないでしょうか?
多額の費用を必要とする留学という挑戦はある意味「賭け」の側面を持っていると思います。
ホストファミリーや学校の先生、同級生との相性は、実際に行って関わってみないとわからないし、運といえる部分もある。
ただ、ギャンブルの賭けとは大きく異なり、自身の決意や行動がその先の将来を変えることができるという側面を留学は持っていると思います。
ナデシコ留学をはじめとする留学エージェントは、その行動や決意をサポートする切り札に過ぎません。自分が信頼したいと思える人がいる留学会社を選択することが失敗を回避するための選択肢を持つことにつながるのではないでしょうか。
以上が本人の書いてくれた文章です!本人から「せっかくだからこの下にナデシコのアピールなどを入れて宣伝したら…」などアドバイスをもらったのですが、どうもそういうのは性に合わないので、このまま愚直に役に立ちそうな記事を量産します(笑)。
次回は未来へ目を向けた話、「将来の選択肢として日本の短大入学 〜日本の短大から四大に編入する方法〜」についてです。
このシリーズは失敗にフォーカスしていますが、あくまで「失敗を必要以上に恐れないでほしい」「ほかの失敗したと思っている人を勇気づけたい」「失敗のあとにも選択肢がある」ということを知ってもらうために書いてもらっています。
一見「日本の短大から大学編入?日本の?留学エージェントなのに??」って感じですが、この学生さんの姿を見て、今いるところから一歩踏み出そうとしてくれるが一人でもいてくれたらと願っています。
ではでは!次回もご興味のあるかたはぜひチェックしてくださいね。